穢翼のユースティア


地味に八月作品初プレイ。「牢獄」「娼婦街」といったキーワードにビビッときたわけですが、なるほど序章の舞台にしたのは正解であったと思いますね。間違いなく引き込まれます。ちょっと気になった部分をネタバレを交えつつ突っ込みたくもなったり。

 

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【あらすじとキャラ背景と大雑把な世界観】
舞台は浮遊都市。はるか下の大地は不浄の穢れに満ちていて住むことはままならない。かつて世界は神の遣いである天使により創造され、人類は天使の力を借りて進歩を遂げた。豊かさに満ちた人類は神への祈りを忘れ、神が怒り天使を引き上げさせた。大地の不浄の穢れに飲み込まれ多くの都市が失われていく中で、ただ1人聖女イレーヌは祈り続け、神に許しを請う。神は聖女の祈りを聞き入れ、最後に残った都市を空に浮かせ、人類の滅亡を救った。浮遊都市ノーヴァス・アイテルは代々の聖女の祈りの力により浮遊を維持できている。
どっこい、十数年前に起きた「大崩落」は先代の聖女が祈りを怠ったことで都市の一角が崩れ落ち、犠牲者に一切の区別なく多くの人命が失われた。
都市の上層・下層、そして大崩落によって生まれた「牢獄」といわれる層の中でも牢獄は今も大崩落の爪痕が残り、人々は日々絶望の中暮らし、貧困に喘いでいる。牢獄はスラム街と娼婦街が並んでおり、日々人身売買やら犯罪と殺人の香るインモラルな空間である。「不蝕金鎖」といわれるギャングのような集団が自治を行っており、実質的な権限も彼らにある。主人公カイムは大崩落で兄と母を失い、牢獄で路頭に迷い男娼として生きるか迫られていたが腕を見込まれ暗殺者として活躍し、廃業してからは牢獄で一番巨大な娼館「リリウム」の用心棒として生活している。現在の不蝕金鎖の長は先代から引き継いだジークであり、カイムとは苦楽を共にした相棒の関係である。先代に身請けされ酒場を持たされ先代の死後も酒場「ヴィノレタ」を一人で切り盛りする人気娼婦上がりの豪胆な女メルト、何やら因縁めいた過去ながらカイムに身請けされ娼館の医者として活躍するエリスらとも長年の付き合いである。
大崩落以降、「羽化病」と呼ばれる病気が蔓延した。背中から羽が生えてくるのだが、この病は伝染するのだという。そして羽化病罹患者は「羽狩り」という組織により速やかに保護隔離され施設に送られる。迫害の対象になるやつですね。
ある日上層から娼館に5人の女の子が売り飛ばされてきた。その護送中、彼女らはおぞましい事件に巻き込まれ殺され酷いものはバラバラにされてしまう。カイムは死に逝く1人の女の子と出会う。彼女は息を引き取ったかと思うと羽を生やし、光輝き始めた。
その光はかの大崩落の際に見られた光と同じくして…カイムは忌まわしき過去をフラッシュバックし意識を失ってしまう。
…そして朝目覚めると自宅のベッドの上で、傍らには昨夜の少女が眠っていた…

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【シナリオ】
と長々と書きましたがあらすじはあっさりです。ここまで書いて公式HP見てもらった方が良いのでは感がわいてきました。より詳細な世界観はHP見た方がわかりやすいですね。上手く作っています。出だしでワクワクしますね。期待は裏切らないです。
ダークファンタジーとして括られていますが、どっぷりダークって感じはしません。主人公の過去は悲惨だったようですが、現在は特にお金に困ってなさそうですし。せっかく牢獄というインモラルな舞台設定ながらシナリオ進行中娼婦と一発しっぽりやるわけでもなく。生き摺りの女とやるわけでもなく。対抗するギャングとバチバチにやりあうのも1章のちょびっとだけですし。なんかこう陰鬱なムードに包まれたり、閉塞感に苛まれるゲームを予想していたのでその点ちょっとガッカリというか。まあこの辺は好みですよね。ライトなダークファンタジーだと思います。ことあるごとに「牢獄だったら…」とヒロインに説教かます割にはあんまりカイムが苦労している様子が見受けられないので、説得力に欠けます。難しいですけどね、こんなところいちいち再現しているとゲームの中身変わっちゃいますし。作りが丁寧なだけに本当にもったいないでござる。それでいて後半では牢獄ないがしろにされてたりでオイオイオイオイと突っ込みたくなりますが
ええもう突っ込むのはやめにしましょう。
牢獄では羽狩りと黒羽事件の解決、エリスの因縁・ギャング対決、下層に移って聖殿での聖女との邂逅、上層に移って政変の解決、終章で浮遊都市を守る戦いって感じで舞台が移っていきますがこの移り方がすごく自然で、感心しました。

舞台転換とっつけがちな昨今のライターは見習ってほしいですね。徐々に浮遊都市の謎が解明されていくのも良かった。見せるシナリオ、というか見ないとわからないので見ざるを得ないんですが自然に読ませられましたね。ただ丁寧すぎてグランドルートは途中で気づいちゃいましたね。気づいちゃうと泣けないし、最後あまりに走り過ぎというかやっつけ展開。とてもとても勿体ないです。
賛否両論ありますがエリスの章が一番好きでしたね。すごく壊れてるエリスと、エリスを頑なに受け入れないカイムとのやりとりが、イライラさせられるぐらいにじらしてくるのですが終わってみれば一番印象に残っています。ここではエリスのキャラクター性が凄く活きていたんじゃないでしょうか。


コレットの終盤での活躍は面白かったですね。なるほどその使い方があったかw しかしキャラ設定崩壊してますやん、と突っ込みたくはなりました。
ラヴィリア幸薄すぎて好きになりました。健気すぎて好き。
フィオネ・リシアは所謂王道展開。リシアのファンが多いようですがオークさん的にはあんまり… フィオネの方が好きでしたね。

(ⒸAugust 2011-)
ヒロイン全体的にはチョロインだったのが少し残念。もう少しツンツンしてていいのよ。
この辺は8月さんの作風が出ていますよね。他作品プレイしていないので良く分かりませんがw
あと思ったより登場人物死ななかった。ダークを謳っているのでもっとあっさり退場させてくるかと思いました。まあ殺せばいいってもんじゃないのはオルタとかでよく学びましたから。ヒロイン死亡の美学って難しい。
もっとゴリゴリインモラルなシナリオならガウとえちちしたりとかありそうなのに…えちちしーんないんだなあ残念。

【システム面】
後日談、ifルートみたいな形でえちちしーん・おまけシナリオを実装したのは良かったと思います。むりやりメインシナリオにえちち組み込まなくていいのよ。メインのえちち0のマジチャとかは行き過ぎですけどねw
話長いのでシーンスキップは導入してほしかったかなあとも思ったり。新装版は変わってるんでしょうか。
【絵・効果】
こちらは言うこと無しですね。べっかんこう氏の美麗なキャラグラフィックもさることながら、背景の一枚絵も気合を感じました。えーここで同じ背景使いまわしちゃうのってのはありましたが。既視感を覚えるとどうも場面に没入できなくなってしまいます。
戦闘シーンですがよくよく考えるとカイムくんそんなに活躍していないですね。ガウにあっさりやられてリベンジ果たせてないし。
序盤で某さんに手傷を負わせたのが一番の活躍だったような…
もっと流血表現は強調してくれても良かったかなと思ったり。ここらへんも好みですが…

【音楽】
こちらは文句のつけようがなかったですね。OPがヤバい。レベルが高いよ…曲とゲームの雰囲気がしっかりマッチしました。BGMの切り替わりもバッチリでしたね。

【声】
声のひとですが、やはり主人公フルボイスがたまらんですね。これの在る無しは本当に天地の差があります。お金掛けてくれてありがとう。
エリスの声の人が好きでした。キャラクターにバッチリあっていますね。
【まとめ】
泣きゲーといわれる割に特に泣けなかったんですが、まあなんとかなるんだろうという楽観視を拭いきれないままに話が進んでしまったことが大きいのかなと思っています。
むしろオークさん涙もろい方なので泣きゲーじゃなくてもボロボロ泣くんですが。
話のスケールは壮大で、盛り上げるところは盛り上げて結局着地点はしっかりしてるんですが着地点が予想できてしまったのがなんというか丁寧に作り過ぎ感否めません。
ガチショッキングなのは中盤のアレくらいですからね…
むやみやたらとショックを与えればいいってものでもなくて。難しいですね。
でも作りこみは綺麗なので、エロゲ初プレイとかなら是非お勧めしたくなりますね。あーエロゲだなーって作品です。これでエロゲを味わってステップアップしていくと沼に嵌れますね。総評としましてはそんなところです。新装版ではAndroidでもデータ共有しながらプレイできるとか。リメイク買ったほうが良いかもしれませんね。

ガウのえちちしーんよこせや。


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ミュルミナ

エルフの森のオークさんです。 シミュレーション系やRPG系を好みます。変身ヒロインモノに目がない。抜きゲーや同人ゲーも好みます。

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