Aster


展開としてはベタで古臭いネタかもしれません。が、複数主人公複数視点での描写はうまくできていて声の人の演技も絶妙で埋もれた名作といわれるだけはあるかと思います。

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【ざっくりと】
イチャラブしていたメインヒロインが死んじゃいます。果たされない「約束」、起こらない「奇跡」、残された家族友人恋人の「葛藤」がテーマのようですが上手く描かれてるんじゃないでしょうか。
「死」「障害」を取り入れてしまうとどうしてもベタベタになってしまいますが、視点を入れ替えることで良い効果が表れていました。
【システム】
選択肢無しの一本道ビジュアルノベルです。バグがひどいのでネットの海からパッチを探して当てるようにしてください。最新パッチを当ててもサウンド面のバグがあります。(XPまでしか対応していないし仕方ないのもある)
【シナリオ】
雛ルートは泣かせてくれます。泣かせにいく展開でずるい。京次くん良いキャラしてる。こういうアホキャラ好きなんです。京次くんと雛の夫婦漫才が本当に心温まる。サブストーリーでは一番丁寧に作ってくれていますし。
美幸ルートは贖罪のお話ですが、なんだか少し甘いなと感じました。Afterが大切な話なのに区切った意味がイマイチわかりません。まあこれはどのルートにも言えることですが。
はるなルートは雑であまり楽しめませんでした。キャップのいじめっ子も誰やねんお前ってなります。喧嘩も茶番すぎてなんだかね…このルートいるのかな。

沙希ルートでは沙希視点でお話が進みます。現実での事故死後の展開にもよくありそうですが「残された者の止まったままの季節」を非常に上手く描いていましたね。読んでて悲しくなりました。奇跡なんて起こらないんです。沙希の慟哭のシーン、2年後の沙希の葛藤、宏の告白を断ったシーンが良かった。Asterルートでの伏線の回収までまあ展開は読めたんですがとてもよかった。
Asterルートでおこった小さな奇跡、ED曲が流れて…まではイイハナシダッタナー
しかしてタイトル画面に戻されたところで涙腺が崩壊しました。あれはズルいでしょ。

【凄く気になったダメなところ】
死に際の沙耶に喋らせすぎだ…もっと簡潔にしてほしかった。
Afterで雛ルートと美幸ルートの話の整合性を持たせようとしていたが、正人と京次くんの関係も結局うやむやになっていて描かないほうが良かったんじゃないかまである。喧嘩シーンは良かったんだけれども
【絵・CG】
一枚絵の効果が絶妙です。重要な場面ではしっかり丁寧に描かれて挿入されている。当たり前ですが大事なことです。
エロイッカイでえっちしーんはおまけみたいなもんなので、エロを求めた方は残念ながら。
在ることに意味がありますから。
【音回り】
青山ゆかり女史の熱演が光る作品です。ファンであれば購入するべきでしょう、損はしません。声のひとも有名どころを揃えているのであまり不満は感じませんでした。パートボイスながらメイン主人公・宏にもボイスが入っていてうれしい。
OP「二つ目の空」のアレンジBGM♪「Times ~Aster~」が心地よかったですね。
ED「夢を見る夢。」曲自体はyoutube巡りをしていたときに聴いたことがあるのですがこの作品に使われていたのですね。しっとり系でED曲にぴったりで、歌詞もマッチしています。

【まとめ】
交通事故のあとに残された遺族や加害者の視点から語られる話で、現実に起こりうるリアリティを感じさせる話です。突飛な展開が殆どなく、奇跡も起こらずでダウナーに浸れると思います。白けさせずに語りきるのも大事な要素ですね。

ブランドは解散しちゃってますしパッケージの出回りも少ないですが、DL版で購入できますしキャンペーンなりで安くなっていたらぜひプレイしてみてください。


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ミュルミナ

エルフの森のオークさんです。 シミュレーション系やRPG系を好みます。変身ヒロインモノに目がない。抜きゲーや同人ゲーも好みます。

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