1月新作。買って積んでたんですが崩しました。面白かったです。なろう作品をそのままエロゲにして意味ありげな含みを持たせるとこのような作品になるのね。結構叩かれてますが、あまり斜に構えなければ楽しめます。
度重なる延期のおかげか、特典がいっぱい貰えました。出すことに意味があります。ありがとう。
【シナリオ】
しばらくプレイして『恋剣☆乙女』のデジャヴを感じた(悪い方向に)んですが、管理人のめたすらさんも「恋剣やハニデビと同じ臭いがした」と仰られていてエロゲプレイヤーには何か通ずるものがあるのかと思いました。
前半のソーサレス編ですが、共通で戦う羽目になるアルアル鬱陶しいレギオンがマイナス点ですよね。色を出したいのでしょうが、十中八九白けるのでやめたほうが良いと思います。スキップされる運命なのに4回も出すなよ…
大筋は異世界転生、主人公は魔法を使えないが指揮官の才能があり、種馬として優秀な能力がありハーレムモテモテという感じです。嫌気が指すプレイヤーにはとことん嫌気がつきまとうと思われます(下手するとアライブ編でも) ただ、読みやすく綴られておりテンポもよい点に関しては評価したいですね。いつまでも延々日常回やら延々修行やらやられてる作品は苦手なので。ユズリハ可愛いですね。
後半で英雄ロードの喋るホウキが出てくるのですが、このキャラクターが良くも悪くも後半アライブ編のシナリオ舵取りに関わってきます。ミスリードを誘う発言を繰り返し、ミスリードを誘う展開に持ち込むため、オークさん的には印象に残る良いキャラクターでありました。ただ古臭いギャグを連発してシリアス空気をうやむやにしていくため、大きなストレス要素でもあるかもしれません。まあ事実オッサンですしギャグキャラにしたのも色を出したかったのかと捉えています。
黒幕はやっぱりあの人になってしまうんですが、黒幕側の積年の思いの描写については説得力があり、設定力があり楽しめましたね。逆に翻弄される側の描写はシリアスだったりギャグテイストだったりフラフラしています。アズラの話は好きでしたけどね。あそこに⒊Pのえちしーんを挿入するべきだったと思います。
あと黒幕と知らず知らずのうちにえっちしていた未来があるんですが、良いですねアレ。好きです。
【戦闘演出】
非常に美麗です。うまく水増ししている絵もありますが綺麗に描いてくれています。やはり緊張感のある戦闘をイメージさせてくれるには絵がないと成り立ちませんからね。効果的なCGの使い方をしていたと思います。絵で買われた方は概ね満足できましょう。
【音楽】
アライブ編OP曲、良いですねえ。とにかく惜しみなくBGMを投入してくれており、大変よろしい。
【えちしーん】
主人公も早漏気味ですしあまり官能的な美味しさはありません。せっかく絵が綺麗なんだからえちしーんに尺割いてくれても良いんですけどね。ミア編でとってつけたようにハーレムえっちを入れた点に関しては、どうなのよとは思いますが。
【まとめ】
よくありがちな後半尻すぼみ展開ではなく、後半でググっと持ち上げていくタイプの作品なので評価されているのかもしれません。
人の感性はそれぞれなので言わせてもらいますが、自分は正直ちょこっと前に感想をあげたオルタより全然楽しめました。シナリオでこれは!という光るポイントがあれば余韻を味わいたくなるタイプなのですが、こちらの方が光るものはあったように思います。まあ敢えてファンの多い大作を引き合いに出した意図は特にないのですが。
アライブ編のTRUE選択肢後のEDについては弱いという意見もありますが、矛盾なく、余韻を残す締め方ならこれくらいで良いんじゃないでしょうか。
粗削りと言われれば粗削りなのかもしれませんが、大事な伏線はしっかり回収してくれてるし、意外性も大きかったので満足しています(テンプレでも完走したとは思いますが)
絵と音楽、演出は素晴らしいですし作品のクオリティ底上げに買ってくれています。絵も本当良いですよね。バーベキュー一枚絵のコウキの哀愁漂う表情の視覚効果は大きいと思いますよ。アルアルうるさいレギオンを消して、バカゲー要素を薄くすれば異世界転生モドキの作品として優秀なものになるんじゃないでしょうか。新参メーカーさんですし応援したいです。
あとDMMのプロテクト、GAMEPLAYERのみでの起動制限は本当にやめたほうがいいと思います。煩雑な作業を嫌うプレイヤーが逃げてしまいます。
ミュルミナ
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