フツウノファンタジー


FFのパロディ作品発売前にスク●ニとひと悶着起こしたと有名なファンタジーRPG調ADV。

ちょっと古め故ほぼワンコインで投げ売りされてますが、お安く手に取れるなら全然アリな作品でしょう。

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【大まかなあらすじ】

―女神歴717年―

女神は強力な魔王に捕らえられた。

・・・・・やがて先代の強力な魔王が崩御したことにより、主人公・ジェイド(通称ジェイ)が魔族の魔王の座を引き継ぐこととなった。

お付きの“伝説の魔導書”リブラはこう告げた「女神に選ばれし勇者ヒスイ。同じく女神によって選ばれし仲間と共に、勇者は魔王を打ち滅ぼし、世界に光をもたらすであろう。」

自らに下された予言は何をもってしても覆らないという。勇者の行く路を塞ぐため、予言を覆すため、ジェイドは自ら魔王討伐を志す闇魔法使いとして勇者パーティーに加入することに。

旅に出たばかりの勇者はまだ弱く、彼の望みは簡単に叶うはずであったが・・・・?

ごくフツウに勇者が、ごくフツウに魔王を倒し、ごくフツウにハッピーエンドを迎える物語。

【シナリオ】

全編様々なRPGのパロディが散りばめられており、RPGのナンデ?!を風刺した作品になっています。2部構成で、前編が魔王盗伐まで、後編が魔王が討伐されて世界滅亡危機のお話です。

勇者がタンスを調べてもなぜ村人は怒らないのか? 村人に話しかけても同じ返答を繰り返されるわけとは? レベルアップってなんなんだ? なぜ勇者はアイテムを過剰に所持していられるのか? 勇者は死んでもなぜ復活できる?

といったRPGのアタリマエへのギモンを魔王視点から解決していきます。

RPGパートは実際にキャラを操作するのではなく、プレイヤー=魔王として勇者の仲間に指示を出して進行していく形です。戦闘中もコミカルなギャグに溢れており、プレイしていて心地よく楽しませられました。

なお、大変残念ながら本作の面白みは前編に凝縮されており、大多数のプレイヤーは後半の内容に「なんだこれは・・・・?」と疑問符を浮かべてしまうでしょう。

前半の魔王討伐まではテンポよく進むのですが、後半途端に苦痛になってしまいます。RPGパートのコマンドによりヒロインたちの好感度が増減し、個別フラグが成立するのですが、この個別ルートの圧倒的短さ。

後編開始⇒個別ルート選択(長さは後編の1/4程)⇒ネタ晴らし、全員共通ルートへ⇒エンディング⇒個別後日談(えっちしーん1つ)

なぜ全員共通エンドにしてしまったのか・・・・開発費用やネタが尽きてしまったのかと勘ぐってしまいますね。展開は読みやすいながら一応広げた風呂敷は畳んでいる丁寧な作品なのですが、風呂敷の中身が小さすぎると表現するのが最適でしょうか。

せめて魔導書のリブラ隠しルートだけでも違った展開にならなかったのでしょうか?

後編の女神のキャラに不快感を催してしまいます。音楽や演出が良いだけにね、惜しいね。

【システム面】

一通りのコマンドは見やすいところにそろっており使いやすいのですが、前編20章・番外編5章・後編25章ほどの構成になっており、章ごとにカットが入りスキップがいちいち止められます。周回しないとヒロイン制覇できないのにあまり優しくないシステム。所謂<Now Loading…>演出で余分にカットが入るので1週に100回スキップを止められる計算です笑

個人的にとても好印象だったのがセーブロードしたときのキャラボイス。面白コメントにツボが刺激されましたね。

【キャラクター】

◎勇者ヒスイ・ハーティア

熱血勇者。おバカ。

◎剣士カレン・ディー

切り込み隊長。武器屋の娘。おっぱいでかい。

◎クリス・ベール

神官。性職者・・・もとい聖職者。さらにおっぱいでかい。

◎魔導書リブラ(アカシック・リブラリアン)

本作のダシというべき毒舌ヒロイン。貧乳。この子を好きになれるかどうかがワンポイントか。

◎女神アーリ・ティア

不快感マックスう●こキャラ

◎魔王の側近マユ

ツンデレドリル。ウザキャラだけれど悪印象はなく、ウザかわいいを体現している美味しいキャラ。

◎魔王の側近アスモドゥス

幻術使い。仮面を外さないキャラかと思いきやあっさり脱ぐのが笑える。オークさん的には好みな男声。

(ⒸEX-ONE 2012-)

【絵】

e-moteが採用されはじめた頃の作品で、喋りながらコロコロ表情が変わるのがかわいらしい。安定しています。塗りもやや特徴的ながら、ファンタジー調のかわいらしいタッチなので好みのものでした。立ち絵は丁寧ですが、えっちしーんで体系が崩れる傾向にあり楽しめないかも。

えっちしーんは割とあっさりめ。四天王のえっちしーんも見れますが最初からを押して二週目を始めないと解放されないので注意。

背景の描き込みが丁寧なのもポイントが高いですね。しっかりファンタジーに引き込まれます。色んな街・洞窟を行き来しますが街や洞窟背景は使いまわしのよう。

【声】

非常に安定しています。公式ではクレジットが載ってないですが女神とクリスの声担当が同じだったり結構かぶりがあります。男声(主にアスモ)フルボイスなのがうれしいですね。例外で主人公は最終戦闘からボイス付きです。最初からつけてくれよって話ですが、主人公が覚醒してから喋り出すので、まあ考察の価値はありますね。

【音楽】

戦闘音楽・フィールド音楽とも優秀です。

OPEDともシモツキンののびやかなボーカルで包まれるのでシモツキン好きにも嬉しい本作。

街音楽「人々の息吹」、それの調をいじった「黄昏は過ぎて」

魔王テーマ「魔王は大忙し」

戦闘音楽「威風堂々」「光に堕ちた先」

この辺がお気に入り曲です。

【まとめ】

王道ファンタジーしていて展開はよろしいのですが前編のノリを後編に活かし切れなかったのが残念すぎます。仮に点数評価すると全編46点・後編15点ぐらいになって全体としては60点な作品に。惜しすぎる。

素材としてはかなり高水準であり、お話をキチンと閉じるライターさんの能力も垣間見えますのでどうしてこう尻切れトンボになってしまったかなあ…という作品の代表例みたいになってしまいます。

特定ヒロインのネタバレにより共通を周回する意味も薄いのが手痛い。

パロディものとしては上等作品であり、色んなJ-RPGをプレイされている方ならくすっと笑えること間違いないでしょう。


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ミュルミナ

エルフの森のオークさんです。 シミュレーション系やRPG系を好みます。変身ヒロインモノに目がない。抜きゲーや同人ゲーも好みます。