終わりなき夏 永遠なる音律


※注:この感想は、姉妹作品を知らずにやった場合のものである事を予めお知らせ致します。

OPの曲の良さと、田舎・夏・音楽というワードに魅かれて購入しました。
コンプするのに何年もかかった(積んでは再プレイを繰り返した)苦い思い出の当作。
この程度の主人公にでも頼らざるを得ないという、過疎化に伴う人材難を描きたかったのであれば大成功だと思います。
基本的には良かった探しをして感想としてきましたが、本作ではそれすら困難でした。

 

■テキスト・シナリオ
主人公のキャラクターと、ライターの描写力の無さという2点が、全てを負の方向に持って行ったと言ってよいでしょう。
終わってみると、主人公がいなければわりと物事うまく行ってたんじゃないかと思わないでも無いです。
物語上色んな場面で主人公の決断が遅いばっかりに、その度にヒロイン達をバイクで追いかけるという流れになるあたり、天丼にしか見えず「これって笑う所なのかな」と思わずにはいられません。
笑いの様式美ですよね。
全体の構成としては、個別がおまけという珍しい形式。
明言はされていませんが、廃校の所が物語的に最高潮だったので、おそらく間違っていません。
というか、廃校の所で終わっていれば「何だかんだ粗も有ったけど、いい最後だった」で終われた気がします。
国民の5人中4人はYAMAHO関係者なのではないかという程に集まっている件に関しては、「金田一の周り、人死にすぎ」と同じように無粋な突っ込みということにして、口をつぐむことにします。

■キャラクター
先生が可愛い。
ヒロイン達より可愛い。

主人公がコンプレックス丸出しで鬱陶しい。
別にいちいち人と比べなくてもいいでしょうに。
というか、必ず上には上がいるのは当然だし、それがわからないくらい想像力が無いのかなぁと、物語冒頭で既に主人公への評価はだだ下がり。
世界で一番上手くない限り誰かには負けるんだし、仮に今世界一だとしても、後に抜かれるのは間違いないのです。
だから主人公が何かにつけて(支離滅裂な)演説をぶつ度に、「ヘタレた理由で楽器を持たず周りに迷惑かけてる奴が、何を偉そうに」という思いが抑えられず、全く響きませんでした。
そのくせ何かと言っては「俺が悪い」。
背負ってる主人公カッコイイ! って思わせたいのでしょうか。
こちらとしては「いやいや、実際お前が悪いし」と、ただただ冷めるばかりでした。

大上律子があれだけ慕われる理由が、皆目見当がつきませんでした。
こちらから見て全然な人間が、何故か作中では全肯定されている。
当然、彼らとの距離ができてしまう。
共感できない。
主人公に対しても同様。
上で述べたような人なのに、作中の人達はそれを全肯定。
過疎が進んで優秀な人がいなくなっている事を免罪符にするにも限界が有ると思います。

■音まわり
独奏って言ってるのに合奏BGMだったりすると、凄くガッカリ。
ヴァイオリンの練習って言っているのにピアノが入っていたり、なんなんですかね。
OPは購入動機になるくらい良かった。
特に曲のイントロ部分。
終わってみれば、この部分にお金を払ったようなものでした。
それなのに、プレイ後のサウンド鑑賞は無し。驚愕。

■満足度
どうやら世界観はこの姉妹ブランドの前作と関わりがあるらしく、戦争相手はどうやら宇宙人?のようですね。
だとするとアメリカから来る事自体に問題が無いのはわかりますが、それじゃあなんで「戦時中だしアメリカから来たんだし、大人が警戒するのもわかる」みたいな説明がされたのかがわかりません。
戦っている相手は、西洋人と同じ外見なのでしょうか。
とは言え、「じゃあその前作とやらをやってみよう」とも思えません。
そこでまた本作と同じような思いをさせられるのはたまらないし、そこまでして知りたいと思わせるほど、この作品世界に思い入れは沸きませんでした。

とにかく当作単品ではお勧めしかねますが、姉妹作をプレイした人ならもう少しはマシな感想になるのかもしれません。


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めたすら

季節ゲー、田舎ゲー、雰囲気ゲーが好物。バカゲーは別腹。 無気力主人公は苦手。 予約購入したエロゲを写真で残す奇癖有り。(Twitterのモーメント参照)

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